矯正治療のQあんどA

<メニューバーが表示されていない場合はここをクリックしてください>
1. 歯ならびや噛み合わせが悪くなる原因は?                      


一口に歯並びやかみ合わせが悪いと言っても、上下の顎の位置のずれによるものと、歯が並ぶスペースと歯の大きさの不調和によるものがあります。

 先天的な要因(遺伝)としては、子供の顔かたちが親に似るように上顎前突(俗に言う「出っ歯」)下顎前突(受け口)などの上下の顎の関係が親から子供へ受け継がれる可能性がある事がわかっています。また、大きな歯の形質を受け継いだお子さんが大きな顎の形質も受け継げば問題はないのですが、小さな顎に大きな歯という組み合わせで形質を受け継げばでこぼこが生じます。

 後天的な要因(環境)としては、指しゃぶりなどの癖で歯を外へ押し出してしまったり、むし歯などで歯を抜いたままにしたことが原因で残った歯が移動してしまう事により、歯ならびを悪くすることもあります。また、最近では歯ごたえのあるものが敬遠されるような食生活の変化により、顎の骨の発育が悪くなり、歯ならびを悪くしているという指摘もあります。扁桃腺・アデノイド・アレルギ−性鼻炎などで、口を開けて息をするために起こると考えられる不正咬合(特に上顎前突)もあります。

2.何歳頃から、受診したらよいでしょうか?                        

 「何か異常があるかもしれない」と思ったら出来るだけ早めというのがお勧めです。特に、上下の顎の位置関係のずれについては5-6歳の比較的早い時期に矯正治療を始めたほうが良い場合もあります。逆に永久歯がすべて生えそろってから治療を開始したほうが良い場合もあります。背の伸び方や男の子が変声期を迎える時期が人それぞれであるように、歯の生え変わりも一概に何歳でこの歯が生えるという予測はできません。それぞれのお子さんにあった最適な治療の時期がありますので、乳歯が生え始めたら定期検診に連れてきてあげてください。

 また、たとえ大人になっても矯正治療は可能ですので、気になる事があれば早めにご相談ください。

3.永久歯が全部生えてから治療したほうがよいですか?

 上下の顎の位置関係のずれ、上顎が下顎に比べて狭い場合や下顎が左右に曲がっている場合は乳歯列でも矯正治療を始めたほうが良い場合もあります。また指しゃぶりや飲み込むときに舌を突き出すなどの癖が原因になっている不正咬合の場合にも、早い時期から治療を開始する事もあります

 また、まだ乳歯が残っていても永久歯へ生え変わりをスムースに行わせ、後々の治療が簡単になるように少し早めに乳歯を抜歯する事もあります。

4.高校生や大人になってしまったら手遅れですか?

 基本的には大人になっても治療は可能です。ただし、すでに歯槽膿漏や虫歯があると先にそちらの治療を完了することが必要になります。以前は固定源となる奥歯が抜けてしまった場合は矯正治療を行う事は不可能でしたが、現在ではインプラントを併用して飛び出した前歯を下げたり、笑うと歯茎が見えるのを改善したりすることも可能です。

 成長期のお子さんに比べると、歯に矯正力を加えても顎の骨の反応がやや鈍く、歯が動く速度が遅くなる傾向はあります。ただ、患者さんご自身に「歯並びを治したい」という強い意志があるので、治療に協力的であり、結果として治療時間にはそれほど大きな差は無いとする意見もあります。

 また、上下の顎の成長をコントロールするような治療法は使えませんので、大きな顎の骨のずれがある場合、外科的な方法の併用も検討する必要があります

5.治療期間は?

 一般に矯正治療のスケジュールは

経過観察
  ↓
第一段階の治療(装置をつけている時期)
  ↓
経過観察
  ↓
第二段階の治療
  ↓
保定期間
  ↓
経過観察

というような流れになります。

 症状や矯正治療開始時の年齢によっても違いますが、成長期のお子さんの場合は歯の生え変わりを見ながら第一段階の治療を1-2年行い、さらに様子を見ながら第二段階の治療を2-3年行う事もあります。歯がぜんぶきれいに並んでも後戻りしないように、取り外しの保定装置を使用する期間が必要です。また、顎の成長発育が終わるまでは経過観察が必要な場合があります。

 すでに、永久歯が生えそろっている場合は、すぐに第二段階の治療に入る場合もありますが、上下の顎のずれが大きい場合などは、治療期間が長くなる場合もあります。

6.費用は?

 矯正治療は口蓋裂や顎の骨の手術を伴う特殊な場合を除いては一切、健康保険の適用を受けられません。
 目安として、早い時期に始めて第一段階の治療のみで終了できた場合で15-20万円、すべての歯に矯正装置をつけて数年間の治療を行った場合で50万円から60万円程となります。費用は症状や治療開始時の年齢、使用する装置によっても異なりますので詳細についてはご相談ください。また、医療ローン等での分割でのお支払いも可能です。

 尚、ご来院されての相談や説明には特別な費用は必要ありません。また、虫歯やフッ素塗布のために定期検診にご来院のお子様には無料で矯正治療の診査を行い、保護者の方にご説明をしております

 発育段階にある子供の成長を阻害しないようにするために行う不正咬合の歯列矯正のように、歯列矯正を受ける人の年齢や矯正の目的などからみて歯列矯正が必要と認められる場合の費用は、医療費控除の対象になります。しかし、同じ歯列矯正でも、美容目的のための費用は、医療費控除の対象になりません。

7.治療のために抜歯が必要ですか?

 永久歯が生えるスペースがない場合や生える方向が悪くて生え変わりがスムースに行かない場合、乳歯を抜歯して永久歯が生えるスペースを確保することがあります。

 永久歯に生え変わった時に、歯が並ぶスペースと歯の大きさの不調和が残っている場合はこれを治療するのには2つの方法が考えられます。

 一つは歯が生える顎の骨のスペースを広げる方法です。矯正装置を使って歯列の幅を広げたり、奥歯をさらに奥へ移動して歯が生える場所を確保します。ただ、この方法では得られるスペースがどうしても限られるために、不調和が大きければ永久歯の本数を減らして歯を並べる方法が必要な場合もあります。もちろん、抜かずに治療を行う事が第一選択ですので、歯の本数を減らすかどうかの判断は、矯正専門医にとって非常に重要な判断です。
 このような判断を下すためには専門医による矯正学的な検査と診断が必要です。

 検査の内容は、

 1.上下歯列の型を採って石膏模型をつくり、顎の大きさと歯の大きさの不調和の程度を数値的に把握する。
 2.規格化された頭部全体のレントゲンを撮影し、これを分析する事により顎の骨の大きさや形、歯の生える方向や位置を調べる。
 3.断層パノラマレントゲンを撮影し、後から生える永久歯の過不足や位置、形を確認する。
 4.お口やお顔のスライド写真を撮影し、審美的な要素を検討する。
等があります。

以上の資料を元に審美性や患者さんのご主訴(気になるところ)を考慮に入れて、総合的に判定することになります。

 歯を抜くことにより食物を噛む能率が落ちることを心配される方もありますが、本数がそろっていてもでこぼこでかみ合わない状態に比べ、、抜歯してしっかりかみ合うように矯正治療を行った歯列のほうが遥かに効率良く物を噛むことが出来るのは言うまでもありません。また、審美性をより高めることが出来ますし、抜いたところの隙間が残ることもありません。

 抜歯すべきかどうかのボーダーラインにあったり、非抜歯での治療を強く希望される方の場合は双方の治療法によるメリット・デメリットについて十分説明と相談をおこなってから治療を開始します。

8.どれぐらいの間隔で通院が必要でしょうか?

 顎の骨の中に植わっている歯を動かすためにはある程度の時間が必要です。通常、装置が入っている間は3週間から4週間に一度の通院になります。
 経過観察期間中は大体3ヶ月から1年に一度の来院となります。

9.治療中の不快感はありますか?

治療を始める前のステップbyステップ


初診相談
 最初に虫歯と現在の歯並びの状態について診査します。その状態での大体の治療の見通しや治療開始の時期などについてお話します。
経過観察
 まだ、治療開始の時期ではないと判断した場合、3-4ヶ月おきの経過観察を行います。検診のたびに現在の状態と今後の見通しについて説明を行います。また、永久歯の生え変わりを見るために部分的なレントゲンを撮ったり、乳歯の抜歯などを行う事もあります。
矯正検査
 歯型、顎や歯のレントゲン、写真やその他の必要な資料を集めます。後日、資料を計測したり、コンピューターで分析を行い診断をします。
診断
 資料から総合的に判断した診断の結果の説明を行います。現在の問題点、治すべき部分、その方法、治療の目標、もしあるとすれば考えられる不利益などについて説明をします。また、どの時期にどのような装置を用いて、どれぐらいの期間の治療が必要かという見通しから必要な費用についての治療費用の見積もりを差し上げます。
治療開始
 治療を受ける本人や保護者の方の矯正治療を受ける意志が決まれば治療を開始します。治療を開始するまでは装置に関する費用は発生しません。


<メニューバーが表示されていない場合はここをクリックしてください>